人類はついに核兵器を完全廃絶した。
祝賀の花火が上がり、誰もが「悪魔を追放した」と信じた日。
だが、その均衡は一年も持たなかった――。
核抑止という最後の歯止めを失った世界で、戦争は恐怖を伴わず加速していく。
国際軍事記者セリル・カインは、戦火に包まれる国境都市《サレンタ》で、元将官マルコ・エルスと再会する。
核は悪魔だった。
しかし悪魔の空席には、もっと飢えた怪物――「恐怖なき戦争」が座っていた。
核廃絶の先にある、誰も描かなかった地獄を描く社会派ミリタリー・ドラマ。
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