「『龍殺し』の嘘と罪」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054889605801
異形の存在vs魔術師たち、に、宗教や政治の関わる陰謀劇を織り込んだ、魔術バトルものでしょうか。魔術の体系が理論に根ざしたものであり、過去の遺物がハイテクノロジーっぽいのもあって、SFファンタジーのような印象もありました。
魔術士オーフェンなどの魔術体系、世界観、反体制的な主人公が好きな方は、たぶん好みの作品だと思います。
地の文は一人称ですが、全体的に三人称に近いイメージ。魔術の理論や舞台の背景、絡み合う思惑なんかはわかりやすいのですが、主人公自身の内面がわかりにくい感じでした。
思考している事はわかるんですが、客観的な書き方なだけに情動的な部分が(元々あまりないのかもしれませんが)伝わってこなくて、後半のストーリーの盛り上がりに読み手として気持ちがついていけなかった感じです。
魔術の仕組みや、異形の成り立ち、エスの存在意義とかは面白いなぁと思って読ませていただきました。
企画への参加、ありがとうございました(^^