春風月葉

またひとつ、星が流れた。

夏のやりたいこと、すべて雨に流されてやりたかったことに変わってしまった。 雨はいつ止むのだろう。

夏はいつのまにか終わりを迎えていた。 それなのに私はまだ夏に閉じ込められていた。

蝉の歌が夏の訪れを知らせる。 蝉だけが先に夏を終える。

カラン、コロン。 ラムネ瓶の中でビー玉が歌う。

彼女は少し変わっていた。 そんな彼女から、私は外の世界を知る。

空に浮かぶ星の最後を誰かに重ねて。

彼女の目は外界を写さない。 私はそれを悔やみ、それに縋る。

傘を差す理由、傘を忘れる理由。

カチコチカチコチ…時計は時を刻む。

あぁ愛しきかけ布団、今日もあなたに包まれて。

彼は前には歩けない。

知りたい心がありました。

幼い日のキャッチボール。 私は今、あなたに返せていますか？

駅のベンチは隣に座る人間を選べないものだ。

天気とはまるで幼子のようだ。

私の言葉を私の手で、書いては消し、書いては消した。

私はきっと長い夢を見ている。

その日、愚かな一匹の蛾は一匹の蛍に出会った。

この恋には限りがある。 白い薔薇の花言葉は純潔、深い尊敬。 その蕾の花言葉は恋をするには若すぎる、少女時代。

衝撃が私の歯車を狂わせる。

私は忘れ方を忘れた勿忘草。 勿忘草の花言葉は真実の愛、私を忘れないで。

私という一人の社員の短い時間の話。

私には忘れたいものがあった。

私は見たくないものには全てに靄をかけてきた。

あなたはこの気持ちに気付かない。

シンデレラは魔法の靴で背伸びする。

ガラスはなぜ私が外へ出ることを拒むのだろう。

彼女と私の関係は友達、それはこれからも変わらない。

父は禁酒しているが、それには理由があった。

雪が世界を白くしてしまう。

人の価値とは比べることでしかわからない。

処刑器具が一つ鋼鉄の処女は語る。

彼女が私の永遠であるために… スノウドロップの花言葉は、あなたの死を望みます。

彩香の気持ちに私は気付けぬままだった。 アネモネの花言葉、赤は君を愛す、白は真実、紫はあなたを信じて待つだそうです。

彼女にとっての約束とは… エンドウの花言葉は永遠の悲しみ、永遠の楽しみ、そして約束。

私は街を浮遊する一人のクラゲだ。

平和のためには何ができるのだろう。 また、それは正しいのだろうか？

夜の彼女に魅せられて。

それは七夕の日に見えた私だけの天の川の記憶。

どうして雨に濡れた花が美しいのか。

絆とはまるで鎖のようだ。

私は溜め息を吐く。 それはそこに私を感じていたから。

あなたの体温と何気ない幸せを感じる。

ありえないことを想像する。 それは退屈な世界の在り方さえ変える。

人は何かを必ず忘れるものだ。

夢と現実の間にはどうしても差があるものだ。

これは私ではなくペンが綴った。

私は毎晩、カップに入ったコーヒーと夜を明かす。

人は誰かの上に立つことで生きている。