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小説の裏話001:魔法少女、プロローグより

 いつも応援していただいて、近況ノートまで見て下さっているのに、メモしかないというのもなんだか申し訳ない。
 というわけで、実際に小説に出てこなかった設定なんかを話します。


 当然の如くネタバレなので、対応する本編を読んでからこれを読むことを強くおすすめします。



 『魔法少女、死して尚』のプロローグより、

 “街の人は『いてくれるだけで明るい気持ちになるよ』って、言ってくれた。”

 とあると思うんですが、この文の主語、街の人“たち”ではないんですよね。複数形と決まったわけじゃない。
 つまりどういうことかというと、これをオリヴィアに言ったのは本当に優しい一人だけで、他の人達はみんな最初から、魔法少女のことを『都合の良い道具』としてしか思っていなかった……という可能性もあるってことなんですよ。

 オリヴィアは、確かにその言葉に救われた。でも、だからこそ、その言葉を街の人たち全員の意思であると曲解してしまったのではないでしょうか。
 そして、オリヴィアはあの場面でそんな現実を知る直前までいってしまった。あのまま思考を続けたら、現実は救いようがないということを理解してしまう。あの時、オリヴィアがどんなに幼かったとしても。
 なら、オリヴィアが暴走したのは、そんな現実を受け入れられなかったから、あるいは罪悪感で頭の中を埋め尽くして、現実に目を向けさせないためだったのかもしれません。


 あくまで可能性の話ですので、信じるか信じないかは貴方次第です。

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