皆様、こんにちは。
毎日酷暑が続いておりますが、お元気ですか。
創作活動の一環として、炎天下カヌーを漕ぎ続け、黒焦げになった秋山です🌞
さて、第1部完結後2カ月が経ちますが、いまも拙作に立ち寄ってくださる方が多く、PVも16万を超えておりました。
とても嬉しい限りです。
⭐️をいただけたmicroscope様、本当にありがとうございます!
guruguru03様、今月もギフト🎁を頂戴し、ただただ恐縮です。
続編、少しずつ作業を進めております!
制作中の第2章から抜粋したものを以下に記します。
わずかですが、お楽しみください!
紫色の淡い光が東の空に稜線を浮かび上がらせはじめている。陽光が増すにつれ、ヴァーガルの河面は輝きを帯び、さえずる小鳥はその数を増やしていく。
帝国暦384年11月14日払暁、ブレギア軍の宿将・クェルグ=ブイク、ベリック=ナトフランタルは、砂塵舞うなか地面にあぐらをかいていた。同軍の最左翼を担ってきた両将軍は、羊肉の缶詰をスプーンですくっている。
両将軍とも頭髪は汗と砂埃に乱れ、腕や頬に擦過傷を無数にこさえていた。略装軍服のそこかしこに血がにじんでいる。
ブイク・ナトフランタル両将軍麾下、ブレギア左翼各隊では、野砲は砲身が曲がり、小銃は銃弾のほとんどを撃ち尽くした。馬を失った者たちが、両目をぎらつかせ、軍刀を引っ掴んで最後の突撃命令を待っている。
「……ひと足先に国主に会いにいけるな」
老将2人は、どちらからともなく頬を緩めた。彼らにとっての「国主」とは、昨年身罷られた小覇王・フォラ=カーヴァルであって、その妾腹の四男などではない。
「……待て」
「妙だな」
宿老たちは、ヴァーガル河とは反対側――日の出の方角に展開する敵の様子に思わず目を細めた。目尻に一層皺を寄せたのは、眩しさが理由ではない。
金色の髪を律動的揺らして進んでいた若者が、紺地の大帥旗の前で駒を止めた。
将校・下士官・兵卒、そして軍馬までが粛然として先代遺児の言葉を待つ。ブルルという馬の鼻鳴りのほかは、東の丘は寂とした雰囲気に包まれた。
騎乗のまま、レオン=カーヴァルはゆったりとした所作でサーベルを腰から引き抜いた。右手で高く掲げられた帝国製の剣身が朝陽を浴びて白く輝く。
「空は我々の上にある。草原は我々の下にある――」
彼のやや高めながら、凛とした声が全軍に向けて発せられる。
「空が我々の頭上に落ちて来ない限り、草原が裂けて我々を吞み込まない限り、勝利をもぎ取るべく、ただひたすらに前進せよ!」
草原の国・ブレギアにカメラを据えて、物語は進んでいきます。
ブレギア若君・レオンの成長を見守ってください。
ぐーたらレイスと愉快な仲間たちも活躍してくれることでしょう。
今夏は、第2章執筆を頑張ります。
それでは、またお会いしましょう🖋