カクヨム読者の皆様、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。こんな一行で終わる挨拶に近況ノート使う意味ある? 無いと思ったのでなんか穴埋めの話をしますね。
昔、ジェロラモ・カルダーノ(Gerolamo Cardano)という人がおりました。
分かりやすいところで言うと、レオナルド・ダ・ヴィンチの友達の人です。
こいつに転生憑依したオリ主くんがサーヴァントになってダ・ヴィンチちゃんと恋愛する二次とか無い? 無いみたいですね。
基本的には医者で数学者、という人でした。
腸チフスを発見し、痛風の治療法を見つけ、磁気と電気の区別を確立、ヒ素中毒の研究、虚数概念の数学世界への導入なんかもしています。偉人か? 偉人ですね。
この人を語る時、一つ面白い歴史を学べます。
この人の時代において、数学は殴り合いだったということです。
いや本当に。
問題を出し合って、解く。
これによって勝敗を決めるハイパー・バトルが当時の数学者の常道だったんですね。
現代でこそ数学は世界の真理を解き明かす唯一の合鍵とも言われますが、この当時は殴り合いに使う棍棒だったわけです。
そこで切り札になるのが三次方程式でした。
当時は三次方程式の解法が完全に確立されていなかったので、使えば必ず殺せる必殺技として認知されてたんですね。
バトル漫画かな?
当時師匠から三次方程式の解法を伝授されていたフィオルという人物は、三次方程式という最強の力で無敗を誇っていたと言われています。
バトル漫画かな?
フィオルと唯一並び称された人物がニコロという男でした。
ニコロは伝授ではなく、自力で三次方程式の解法を発見し、ゆえにニコロはどんな方程式も解き、逆に相手はニコロの方程式を解けなかったと言います。
バトル漫画かな?
このニコロに弟子入りしたのがジェロラモ・カルダーノでした。
ジェロラモは絶対に口外しないことを条件に、ニコロが秘匿し続けた解法を入手し、世界最強の力を手に入れたと言います。
バトル漫画かな?
そして秘密にすると約束してたくせに、教わったことを著書で世の中に大公開しました。
彼の暴露は数学者達を新世界へと駆り立てた!
世はまさに大公開時代!
まあここが『数学の歴史における最大の転換点』と言う人も居ます。
現代の機械製作や物理理論は彼、あるいは彼らが作り上げたと言っても過言ではないというわけですね。
オチとして。
ジェロラモ・カルダーノは少しでも数学バトルの勝率を上げるため、占星術にも精通していたと言います。
そして占星術で自分が死ぬ日を予言し、なんか死にそうになかったので、予言したその日に自殺したそうです。
く、くるんちゅ……
今年もよろしくお願いします。