どうもあおぞらです。
チートを貰えなかった落第勇者の帰還も1章が完結し切りが良くなったので、新作を現在執筆中です。
今作は主人公最強の多い作者の特殊な作品となっています。
世界最弱の者が世界最強に勝てたら面白いだろうな……と言うアホな考えから生まれた作品です。
作品名は『圧倒的最弱の世界反転〜最弱でも最強に勝てることを証明してやろう〜』。
1月8日を目標に投稿を始めようと思っています。
勿論カクヨムコンにも出そうかなぁと考えているので投稿されたら是非読んでみてください。
次は落第勇者の限定SSです!
【特別話 異世界でのクリスマス】
とある日の夜。
冒険者ギルドに併設されている酒場で、隼人や闘神の異名を持つギルバートは勿論のこと、パトリシアを含めた前S級冒険者と様々な階級の冒険者が集まっていた。
それぞれの机には沢山の豪勢な料理が並んでおり、皆目を輝かせている。
「弟子よ、遂にこの日が来た!」
「ええ、来ましたね。師匠が心待ちにしていた例の日が」
「「そうそれは—————クリスマスだああああ!!」」
「うっさいわよギル!!」
「何で俺だけ!?」
隼人と同じ異世界人が昔広めたクリスマスは、今や異世界でも人気の行事となっていた。
ギルバートは特にその行事が好きだったのが、その理由が料理でもプレゼントでもなく……
「あ、あんまり見るな!! 見ていいのは隼人くんだけよ!」
「何で弟子だけいいの!?」
「そんなの可愛いからに決まってるでしょ!」
サンタのコスプレをしたパトリシアが隼人を抱きしめながらそう言う。
(や、柔らかい……エルフって例の場所が薄いってラノベに書いてあるけど……全然そんなことないな)
隼人はパトリシアの豊満な胸に顔を埋めそんなことを思いながら鼻の下を伸ばしているが、生憎胸が大きすぎて隼人の顔を完全に隠しているため誰にも見られていない。
しかしそんな隼人の姿をよしとしない者がいた。
「おい弟子よ、いい加減そこから離れろ! 男ならそこが楽園なのは知っているがお前のではないだろうが!」
ギルバートである。
ギルバートは圧倒的な速度で隼人をパトリシアから奪い取ると、頭を叩く。
「いだっ!? 何するんですか師匠!?」
「五月蝿い! お前が悪い!」
「ヘタレのくせに何を言っているのですか! そんなに嫌ならさっさと告白すればいいじゃないですか!」
「い、いやそれはだな……」
隼人は理不尽に怒られそうだったため逆ギレ気味に言うと途端に声を小さくするギルバート。
しかしそんなギルバートは突然ビクッと体を震わせたかと思うと、ギギギ……と機械の様に後ろを向き……
「ど、どうしたんだ……シア?」
後ろに立っている怒り心頭中のパトリシアに話しかける。
するとパトリシアは怒りの笑顔を浮かべ、隼人を再び奪い取るとしっかりと抱きしめてか叫ぶ。
「無理やり奪い取るからめちゃくちゃ痛かったじゃない!! お返しよ! 【精霊王の怒り】ッッ!!」
「や、やめ———鳴呼あああ嗚呼ッッッ!?!?」
その日1人の男がサンタの如く空を飛んでいったのを大勢が目撃した。
そして天井に穴が空いたギルドでは、スッキリとした表情の美しい女性と、ビクビクと怯える冒険者達が目撃されたらしい。
〜お終い〜
メリークリスマス!!🎁🎄🎅