「あぁ。なんてあたたかい絵なんだろう。」
優しい光を放ちながら、少女に手を差し伸べる天使の絵。
その光は辺りを照らし
その絵を見ている私にまで降り注ぎ、あたたかく感じる。
興奮が冷めないまま
その絵の作者さんのブログに
この思いを書き込む。
半日ほどして
作者さんから返信が来ていた。
すごく嬉しくて、すぐに読み始める。
「びっくりしましました。
何か間違っていませんか?
この作品はホラーを題材に描いたもので、あなたのおっしゃっている意味がわかりません。」
文面からは怒りがにじんでいました。
私は慌てて、返信しました。
「怒らせてしまったのなら
ごめんなさい。
ホラーなのは分かりましたが、
私にはとても神々しく美しく、そしてあたたかく感じました。」と。
心配になった私は、その作品の批評をしている人達のコメントを読んでみました。
「怖い〜!」とか「ゾクッとした!」とか書かれていました。
そしてその批評に対して
作者さんは喜び、丁寧に返事をしていました。
作者さんの意はそこにあったのですね。
もう一度、作者さんのブログに戻ると……
消えていました。
私の書いたものは跡形もなく、
最初からないものに。
私は、消えました。
作者さん、
これこそホラーですね。
素晴らしい。
そして 悲しい。