久々に、なにひとつとして気になる粗や不快感の一切無い作品に出会えたな、と、思っていまして。
前々から公開を楽しみにしておりました。
作りこまれた世界に全く不備が無く、あらゆる設定が繋がるべきところに接続されている。
小さく細かい表現も、きちんとした理由が判明するまで流れるように誘導される。
素晴らしい。
そして、原作は未読なのですが(明日にも入手予定!)、アニメーションスタッフの行き届いた制作手腕が、本当に感動もので。
素材が良いのもある。
ただ、動かして響かせる、カメラワークや音楽も、まったくもって最高の上をいく。
ここまで完成度の高い作品は久しぶりで、勉強になると思わないといけないのでしょうが、「もう、とにかく好き!」と、思ってしまうのです。
私、パツキン少年のこと、「こいつ煩瑣い💢」なんて思ってましたけど、一心不乱に仲間の大切なヤバいものを護る姿にキュンとしてしまって、『双璧の推し』となっていました。映画の鑑賞前は。
「暑苦しい感じなんだよなぁ、この方。やっぱクールブラックな水が最推しな私からすると、ちょっと距離を保ちたい。なんか、いっつも目を見開いてるわりに視点が定まらなくて狂気を感じるし、なんていうか独善的っぽくて話が通じなさそうだし、そっとしとこう」とか思っていましたけど。
観賞後。
私の推しは、『三位一体』と、なりました。
『三種の神器』でもいい。
っていうか、一番、人格者だったんじゃないか、この方!
なんか主人公の未来像に近いというか、似てるよな、この二人。
真っ直ぐで、揺るぎなくて、どんな苦難に対しても強くあろうとする。
信念は曲げない。
誘惑を、誘惑とも思わない。
我が身は、一番最後。
あかん。
クールブラックには、憧れる。
パツキン少年は愛でる。
でもね。
炎舞剣士はね。
ひたすら尊い……。
生命も危ぶまれるほどの脅威に臆することなく立ち向かい、不利な状況となっても恐れを見せず、死の間際にあってさえ微塵の惑いも悲痛もなく、ただただ、他者のため後進のために笑顔で散華する。
死ぬ姿に泣かせてしまっても、責任を感じさせないように配慮までしてくれる。
そして、絶息ののちにも、倒れはしない。
決して、屈しない。自らの死にも、負けない。
なんという誇りたかき魂。
こんなに美しい英雄は、まさに稀有!
あまりにも惜しい人が、こんな初期に失われてしまうのですね。
恐るべし。
恐るべしですよ、まこと。
そしてね。
こんな命を、生み出したいなぁ。
そうそう。大事なこと。
私、彼の桜の花弁のような眉毛が、めっちゃ好きになりました!