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『村娘は聖剣の主に選ばれました』に「ないもの」

作品とは「ないもの」ではなく「あるもの」で勝負するべし、という意見はよく見かけます。
しかしテンプレートから外れたこの作品にはさまざまな「皆様が期待するであろうもの」がないのです。

ということで今回は、

『村娘は聖剣の主に選ばれました ~選ばれただけの娘は、未だ謳われることなく~ 』
https://kakuyomu.jp/works/16818093078562558501

に「ないもの」をいくつか書いておきます。
期待して読んでガッカリ、にならないためにも先に見ていただいた方がお互いにとって幸せかな、と思いまして……。
一部ネタバレを含みますのでご注意ください。


1.知識無双は「ない」
主人公のローゼは本が好きでよく読んでます。
こういう主人公は後に本の知識を使って無双する展開があるかと思いますが、『村娘~』では出てきません。
ローゼは純粋に本が好きというわけでも、知識が欲しいというわけでもなく、あくまで外の世界へ出る代替として本を読んでいるだけです。
積み重ねてきた知識が消えたりはしませんが、その知識を披露する場があるわけでもないのでした。


2.愛され主人公では「ない」
勝気なこともあって敵を作りやすいローゼですが、まあ、好かれちゃう展開だって見え隠れすることはあります。
ですが逆ハーでドキドキ、みたいなことにはなりません。
ただの三人称ならばそういう展開にもできたのかもしれませんが、この話は基本的にローゼの三人称一元視点です。
ローゼがアウトオブ眼中な以上はすべての人がお払い箱になってしまうのです。
そしてローゼは今日も他の人からの好意には気づかず邁進するので、愛されな表現は出てこない作品となるのでした。


3.聖剣の擬人化は「ない」
聖剣に宿る存在ことレオンはいますが、聖剣が人の姿を取ってローゼの前に出ることは基本的にありません。
加えて、ローゼとレオンは恋愛関係にはなりません。


4.チートは「ない」
聖剣はチートです。
でも、使いこなす能力がなければチートにはならないという好例かと!
加えて戦闘もあんまりありません。


5.スパダリ溺愛は「ない」
溺愛はあります。溺愛というより執着みたいなやや病み系ですが。
でも、スパダリからのものかと言われたら……うーん。
ローゼにとってはこれ以上ない最高の相手ではありますが、読んでる方からしてみたら……(ごにょごにょ)。


6.ドラゴンやエルフ、魔法や冒険者などは「ない」
魔物はオリジナルです。
亜人もいません。


こんなところかな。
他にも見つかるかもしれませんので、思い出したらまた書き加えていきたいと思います。

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