老猟師の話 第26話「倒壊爆発」UPしました!
地下牢付きの納屋って、イメージしにくいかもでした。日本古来の家屋の構造がずっぽり埋まっているって考えてもらえたらと思います。最下部から一気に飛嚢(頑丈なバルーン)を膨らませると、礎石から柱はずれるし、ほぞも外れます。
十寸や封の飛嚢には、水から作られる水素(のようなものです。反物質でなんたらかんたら…)と酸素(こちらも、のようなもの)が詰まっています。水を飲んで乳房に溜めて、反応させて気体にして逆三角錐の飛嚢を膨らませています。三角形の尖った方が前で、逆側から気体を吐いて、推力や方向を変えます。
引火したら大爆発です。
封が、お楓の着物で長屋門の上をけたたましく駆け抜けたのは、典型的な空蝉の術の応用です。お楓と最も違う人柄を演じさせた上で、ものすごく目立って注目を集めるようにして人間離れした現象を見せつけます。また、この方法を発想できた老猟師に忍術の心得があったことがおわかりかと思います。