前話のHARUTOとAOの決闘を書いていて痛感しました。
敵なら単純に負かせれば良いのですが、仲間同士となると、勝ち負けの結果次第でどちらかの株が落ちかねません。
しかも今回の場合、お互いに素手、魔法や変異エーテルも禁止という条件なので、本来は、格闘専門のAOが圧倒的に有利です。(※1)
決闘を持ち掛けたHARUTOが負けるとカッコ悪いのですが、かといって専門分野でAOが負けても情けない、ジレンマでした。
どちらかに土壇場でルール違反をさせようかとも思いましたが、それも潔くないし、すっきりしません。
結局のところ、どちらの執念が勝るか、というフワッとした精神論に行き着きました。
根負けしかけて咄嗟の判断を誤った隙を突かれ、と言ったところです。
仲間同士の決闘はラヴクラフトリゾートでも書きましたが、そちらはラスボス後の通過儀礼的な(ある種、エンディングの一部みたいな)面があったので、今回ほど悩みはしませんでした。
場合によっては、勝敗が逆転していたかもしれない……という余地を残す事でしょうか。
それはそれで、たらればが付きまとって消化不良のリスクもありますが。
余談ですが「心折れた“青”の人が、最後の最後で奮起して主人公に立ちはだかる」構図はダークソウル3のオマージュですね。
(※1)
ちなみにHARUTOの方も、軍隊式の格闘術に心得があり、他タイトルでそれを発揮しているのが、一応の伏線ではありますが……「好きなタイトルからお読み下さい」というコンセプト上、伏線を拾っていない読者も居るであろう所が難しい所です。