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ゾンヤク(略称)8話に向けて・・・・・・

小説などの創作において、物語を混沌に陥れるネガティブなファクター、「いじめ」「暴力」、そして「殺人」。
ある意味作品に投じる劇薬ともいえるこれらの要素は、扱い方ひとつで世界観を丸ごと変えてしまったりします。

私達は倫理観のしっかりした日本という国に生まれ育ちました。だからこそ殺人は最大の罪であり、暴力はしてはいけないこと、いじめは悪の入り口である事を多分誰もが知っていると思います。

創作する側にとって、これらのエッセンスは上手く使えば物語を劇的に盛り上げる事も可能ですが、一歩使い方を間違えると作品そのものを破壊してしまう事も往々にあると思ってます。

例えば主人公が殺人を犯してしまうとして、相手がどうしようもない外道であり、殺さなければ自分が殺されるとなったらそれは物語りとしてアリだと思います。その上で主人公が殺した命の重さを感じて悔いるなら、さらにキャラクターの深みが増すでしょう。

しかし強大なチート能力を大した苦労もなく得た転生主人公が、ちょっとした盗賊や悪党をいともあっさり惨殺して「悪党だから問題なし」と毛ほども気にも留めない物語があったとしたら、それは読む人を選ぶと思います。

そして本題。現在執筆中の「ゾンビvsヤクザ~人気なき戦い」の主人公はあろうことかヤクザです。
イジメ(追い込み)、恐喝、暴力、そして殺人といった悪の行いがどうしてもイメージとしてくっついてくるこの職業? そんな彼をどういう立ち位置にするのかはなかなかに難しいですね。

悪行をしなければ「そんなヤクザがいるか!」と思われて当然ですし。
悪行に手を染めていればやはり読む人を選ぶでしょう。

主人公、岩熊勝平は、作者のそんなジレンマを物語の中で同じように抱えているキャラクターを表現したいと思っています。

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