• 現代ドラマ
  • 恋愛

あとがきにかえて

「日帰りファンタジー短編コンテスト」に参加中の作品、「もみじの映えるお屋敷で」について。
ネタバレ注意です!!
でも、これを機会に読んで頂けたら嬉しいです。


いつもありがとうございます。
皆様のおかげで作品ができています。
ようやく気持ちの整理がつき、後書きを書くことができます。


今作を考え始めたのは、コンテストの開催が発表された後でした。
「日帰りファンタジー」の定義を読んだときに連想したのが、学生時代に読んだ安房直子の童話や、漫画「×××HoLic」でした。
異世界に転移して魔王を倒す考えは毛頭なかったのです。
書き終えると、今まで触れた作品の影響を強く受けていることに気づきました。

上記以外の作品を挙げてみます。
①「こそあどの森」(岡田淳・著)
②「魔女の宅急便」(ジブリ映画)
③「言の葉の庭」(アニメ映画・新海誠監督)
④「ダンタリアンの書架」(テレビアニメ作品)


①「こそあどの森」
児童文学のシリーズで、ファンタジー作品です。こそあどの森に暮らす人々の交流が描かれます。
過去からタイムスリップした人と関わるエピソードがあり、その人がもともと持っていた能力を使えなくなってしまう場面がありました。
その原因は、未来(主人公にとっての現在)の生活に慣れてきて、もとの生活の感覚を忘れてしまったから。
その人は、もとの生活に近い生活を送ることで感覚と能力を取り戻し、役目を終えるともとの時代に戻ってゆきました。
……このエピソードは私にとっては衝撃的でした。ファンタジーではありながら「確かにそうかもしれない」と思ってしまいました。

②「魔女の宅急便」
言わずと知れたアニメ映画。原作は角野栄子の小説。
大人になってからこの映画を見たとき、伝統と文明の対比に見えてしまいました。
あるかたの応援コメントへの返信にも長々と書いてしまったのですが(以下、そのままコピペします)……
     ◇   ◆   ◇
ジブリ映画「魔女の宅急便」を視聴していて、感じたことなのです。
キキの母親が持っていた薬の力は、キキには継がれなかった。
「時代だから」消えたり形を変えざるを得ないものもあります。
しかし、時代にとらわれずにそのまま継がれるべきものもあるはず。
キキにできることは、空を飛ぶことで「魔女としてできる限りのことをすること」。
ラジオ(≒文明)とジジ(=黒猫≒伝統)をお供に、未来を担う魔女として生きるキキが印象的でした。
     ◇   ◆   ◇
伝統を形を変えずに次の世代に継がなくてはいけない。でも、時代の流れには逆らえない。
そういうことって、現実世界でもあると思います。
解決できるものではないけれど、その難しさな悩みを書いてみたいという思いがあり、今回書かせて頂きました。

③「言の葉の庭」
風景も物語も美しいアニメ映画です。
「青もみじ」「青楓」という言葉は茶道を通じて知っていましたが、その美しさを知ったのはこの映画です。
ただそれだけ。

④「ダンタリアンの書架」
原作は三雲岳斗の小説。アニメの方が強く影響を受けています。
特に、女の子キャラクターの書き方はがらりと変わりました(はず)。
きっかけとなったのは、ヒロイン“ダリアン”。
12歳くらいの少女で、敬語で大人びているのですが、甘いお菓子に目がないキャラクターです。
ダリアンがとにかく可愛くて、自分でもこういうキャラクターが書けるようになりたいと思いました。
今回は、“呉葉”な彼女がそんな感じです。


細かい裏設定もありますが、挙げるときりがないので自粛します。
「トラックにはねられて……」のくだりは、当初は「観光バスに~」と考えていたりとか。


様々なかたに読んで頂けて、“謎が残ったまま”とか“序盤がホラー”とか“昔ながらの暮らしが、もはや異世界”とか、作者も気付かなかった指摘を頂くことができています。


なるべく推敲をして、より良い作品にしたいと考えております。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

※作中の「鬼女紅葉」について
「神秘の国 戸隠:鬼女紅葉伝説」
http://www.togakushi-water.jp/kijomomiji.htm
(閲覧日時2017/09/02 20:49)
を参考に致しました。

2件のコメント

  • こんにちは、高尾つばきでございます。

    ご無沙汰いたしております不義、お許しくださいまし。

    ご多忙の中、「二十歳のおばあちゃんへ」をご覧くださり、またレビューまで頂戴いたしまして誠にありがとうございます!

    御礼はまたあらためまして、つばきの近況ノートにて申し上げます☆

    執筆なさるのに、よい時候になってまいりました。どうぞお身体ご自愛くださいまし♬
  • 高尾つばき様
    こんばんは。ごぶさたしています。
    こんな読書は久しぶりでした。ありがとうございました。
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する