「それでも、ケアをさせて頂きたい」
先日、無事に完結しました。
ありがとうございます。皆様のおかげで作品を書き終えることができました。
裏話というか、執筆中に考えたことなどを書かせて頂こうかと思います。
「働くヒト」小説コンテストが告知される以前に、「SS ――ショートステイ――」と「泰造さんの旅のおはなし」はオフラインで書き始めていました。
しかし、「SS」は結論の出る物語ではなかった。「泰造さん」は、単体では分かりづらいことが発覚。
頭の中でストーリーを考え始めていた「オレンジリング」とあわせてオムニバス形式にすることで落ち着きました。
反省点はたくさんあります。
訪問サービスが全く描けなかったこと。
介護以外の職種(看護師や管理栄養士など)が描けなかったこと。
章をいくつか削除したこと。
20代の介護職員だからこその強みが書けなかったこと。
主人公のひとりである高橋瑠衣の背景(家族や性格の細かい部分)が薄かったこと。
レビューでも指摘された、働く人への負担について、くそふんわりしか言及できなかったこと。
わかりやすく書けず、1話で脱落する人を多く出してしまったこと。
登場人物の挫折の背景が重過ぎること。
死生観がえがけなかったこと。
登場人物に俳優のイメージをつけていたので、不自然かもしれない。
執筆が遅い。
などなど。
それでも、読んで下さったかたがいたことは、とても心強かったです。
今回介護の小説を書いたのは、コンテストのためだけではなく、小説にすることで介護に関心を持って頂きたい、という思いがありました。
成功したのかな、逆に悪いイメージを助長してしまったかな。
今でも不安です。
しかし、後悔はしていません。
コンテストの読者選考は通過しそうにありませんが、「それでも、ケアをさせて頂きたい」を公開することができて、良かったです。
皆様、本当にありがとうございました。