上田　由紀

外界から遮断された秘密の場所。 ただ刹那の幸せを求めた日々。 あなたさえいれば、それだけでいい……。

私が放った、記した言葉は、いつまで生き残れるのか？ 時間が許す限り、あり続けることを願う。

５年前に亡くなった恋人、隼人が住んでいた住居を訪れた美紀は、隼人そっくりの住人が住んでいることに驚く。彼は隼人の幽霊なのか？　それとも隼人そっくりの男性なのか？

毎年巡るこの季節が耐えられない。桜が美しければ美しいほど、私の心は冷えていく。亡き母への思いが募る。

あなたから手渡された合い鍵。 私は特別な存在と認められたってこと。 何があっても大丈夫なはずだったのに……。

浩司は美和の薬指で光る指輪が、ずっと気になっていた。指輪は元彼からのプレゼントだった。 指輪に嫉妬した浩司は美和に言った。未練がないのなら、指輪を海に捨ててほしいと。

夢の中でしか会えないあなた。もっとあなたを見ていたい。夢よ、覚めないで……。

最初から、私達には未来はない。でも、ただ１つ確定してることがある。それは離別。

１日に何度も思い出す。忘れようとしたって無理。思い出す度に、キミへのスキが溢れ出す。

恋の仕方を忘れてしまうくらい、恋から遠ざかっていた。キミと巡り合い、穏やかな日常は崩れた。恋という名の甘美な地獄にズブズブと沈んでいく。もう、はい上がれない。

お互いの瞳を覗き込む。互いの瞳の中には、既に情熱が込められている。もう、言葉は必要ない。濃密な２人だけの時間が始まる。

巡り合う順番が、少し遅すぎただけ。 あなたが誰に属していても構わない。 ２人でいる時は、私だけを見て……。

地球上で自分が一番幸福に思えたあの日。 それは、キミがいたから。 もう一度、もう一度あの夜を……。 だけど、それは叶わぬ願い。

巡り会う前から聞こえる。 私には分かる。 私を呼ぶキミの声が……。

かつて彼が住んでいた街。そこを通るのは避けてきた。記憶が蘇り、苦しくなるから。 音信不通で行方知れずの彼への未練、そろそろ断ち切らないと。だけど未だに残る彼への愛を断ち切るのは、…

禁断の恋にはルールがある。 絶対、怪しまれてはいけない。 でも、まだ離れたくない。 あと少し、もう少しだけ……。

月を追いかけても、近づいたように見えても、それは目の錯覚。２人の関係に、そっくりだね

こんなに仲がいいのに、キミは友達の境界線を越えようとしないのね。だから、スキって言うのを躊躇う。スキ、を胸の中に押し込める。

助手席に落ちていた真珠のピアス。 私以外の誰かを乗せたの？ だけど、聞くのが怖くて……。

別れた恋人との再会。新たな期待を込めて待ち合わせ場所に向かう私。以前より魅力を増したあなた。しまい込んでいた恋心に火が付く瞬間。 私の気持ち、知ってるくせに……。