原稿用紙200枚以上の創作を完成させたのは、先月が初めてなので、終わってすぐは興奮していた。
それから関係ない本を読んだり、ドラマ「ハウス・オブ・ドラゴン」を見たりして、その興奮がようやく抜けてきたという状態になった。
振り返って考えてみると、自作の創作物の中には、これまでに好きだった/読んできた創作の一部や、全体のトーンや、考え方などがかなり多面的に含まれているのだ、と後で気づいた。
それが「パクリ」ではなくて、他人には判別不可能なレベルで、かなり消化されて創作物に入っているのを発見し、確認すると、大きな満足感を持てる。
この段階まで来れば、たとえ誰かから「自己満足にすぎない」と言われたとしても、「創作」そのものを肯定的に考えることができる。
これをもう少し難しく言うと、自分の再整理とか、再統合とか、再組織化、といった言葉になるかもしれない。「生まれ変わった」とも言えなくはない。
もともと自分は「落ちのある話を書いてみたい」「創作のメカニズムを自分で書くことを通じて知りたい」といった動機で創作を始めたのだが、そこから一歩進んだという気がしている。