概要
私に友はもういない 一人は無残に虐殺され 一人は敵になったから。
公爵令嬢エリザベトは復讐のゲームをはじめる。相手はエリザベトの親友ソフィネを殺して王の片腕に成り上がった男、ゲオルク。
奇妙な死病の流行。罪なき多くの人々を火刑台に追いたてた〈クラナーン断罪〉。黒猫のソフィネ。古代から甦りし吸血花――。告発の議会で〈地獄の季節〉の真実が明かされるとき、公爵令嬢の復讐劇は何色の血を流すのか?
奇妙な死病の流行。罪なき多くの人々を火刑台に追いたてた〈クラナーン断罪〉。黒猫のソフィネ。古代から甦りし吸血花――。告発の議会で〈地獄の季節〉の真実が明かされるとき、公爵令嬢の復讐劇は何色の血を流すのか?
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!幼い思い出に浸るは冬の女王と英才王、そして──《虹》イーリス
喪った友人ソフィネの復讐に燃えるエリス(エリザベト)は、ある夜、友人の仇としてゲオルクを呼びだす。偽名でカードゲームに興じる《女王》ダーメ、《王子》ブーベ、《王》ケーニヒの諸氏は、おのおのの事情からゲオルクに恨みを抱いている。
冒頭のこのシーンを読んでいるうちに、すっかりと「長編を読み始めた」ことは頭からふきとんでいた。カードゲームのあいまに真相の明かされる推理ものの短編。そうしたふんいきを持った幕開けだ。
じわりじわりと謎に迫るなか、ものがたりはリリカルな推理ものからファンタジーへとおもむきを変える。事件の黒幕は、いったい──? 読み進める手はとまらない。
そうして、クライマックスに…続きを読む