概要
ヴォータンの冷たい手が、ぼくに触れた
第15回創元SF短編賞、一次通過作品。
SF成分は「超能力」しかありません。
全15話。
舞台は第二次世界大戦中のドイツ。ハンス少年は、父と母、姉と兄と暮らしていた。だが、よく父にいじめられている。
ある日ハンスは、教会で知り合いのおばさんに「黒い影」がついているの見る。おばさんは、それからすぐに自殺した。他にも、何人かに同じような影がついているのを見た。あれは死の影なんだ。
大好きな姉にもその影がついているのを知る。悪魔があらわれて「本当に望んでいることを言いなさい」という。朝になると、姉が死んでいた。ハンスは父から「悪魔め」とののしられる。
やがて教会の神父が、ハンスの力を知るようになる。軍の少佐がやってきて「その力をドイツのために活かそう」と誘いかける。
ハンスは特殊な学校で
SF成分は「超能力」しかありません。
全15話。
舞台は第二次世界大戦中のドイツ。ハンス少年は、父と母、姉と兄と暮らしていた。だが、よく父にいじめられている。
ある日ハンスは、教会で知り合いのおばさんに「黒い影」がついているの見る。おばさんは、それからすぐに自殺した。他にも、何人かに同じような影がついているのを見た。あれは死の影なんだ。
大好きな姉にもその影がついているのを知る。悪魔があらわれて「本当に望んでいることを言いなさい」という。朝になると、姉が死んでいた。ハンスは父から「悪魔め」とののしられる。
やがて教会の神父が、ハンスの力を知るようになる。軍の少佐がやってきて「その力をドイツのために活かそう」と誘いかける。
ハンスは特殊な学校で
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!歴史は変わることがない。それでも、
第二次世界大戦下ドイツ。
ヒトラーユーゲントに集められた少年たちは超能力を有していた。
これは超能力者であるハンス少年と激動の時代の物語である。
まず押さえておくべきなのは絶妙なリアリティラインの設定。
戦時下のナチス・ドイツはメディア戦略やプロパガンダ工作など当時から見れば先進的な政策や軍事活動を行っていた。そのなかで超能力部隊の育成という軍事活動があったという設定はありえたかもしれない。じっさいに60年代のアメリカでは超能力部隊が組織された事実も存在している。
またそうした堅苦しさを感じさせない文章も魅力のひとつ。みずみずしい文体で描かれる世界は読んでいて純粋な気持ちに立ち返らせ…続きを読む