ACT 8

 A・M2:00。


 雨は静かにアスファルトを愛撫している。


 真夏の太陽に容赦なく焼き尽くされ、無数の靴底とタイヤに踏まれた昼間の興奮をアスファルトは忘れ、生暖かい吐息をついてから、静かに眠りに堕ちていった。


 昨日の火照りは記憶の中でうごめき、明日の火照りは予感の中でうごめく。


 生暖かい雨に抱かれ都市は一瞬の火照りから解放された。


 彼らは絶えることがなかった緊張を緩め、疲れを抱いて大きく吐息をつくと眠りについた。


 彼らの中で、明日のざわめきたちが夢を見て戯れていた。


 明日目覚めたら、彼らは飽きることなく創造と破壊を繰り返すのだろう。


                             了

                                                                       

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AM2:00 疲れを抱き そして 眠る  柊 あると @soraoda

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