第27話 グラビアアイドルの歴史

 ここでは「グラビア」に関して書こうと思う。先に「インタールード 憧れのかとうれいこ」(*)という文章を読んでくださってもいいかも知れない。

 超狭義には「グラビア」は、雑誌に掲載されるセミヌードまでの女性を被写体とした写真、と言えると思う。

 西暦2000年代、ゼロ年代にそれは隆盛であった。僕が好きなグラビアアイドルに、磯山さやかさん、川村ゆきえさん、木口亜矢さんがいた。

 グラビアアイドルを好きになる、ということは、読者として一方的に思い入れをもったり、一方的に親近感をもったりするということである。グラビアアイドルと僕には距離がある(当然何の面識もない)ことを分かった上で、これを書いている。

 いま、土着性/都市性、グラビアアイドル性という言葉が思い浮かぶ。

 磯山さやかさんには土着性がある。田舎っぽいという意味ではない。磯山さんのグラビアアイドル性は、徐々に獲得されてきたものだ。彼女のグラビアは、磯山さやかさんの写真として掲載されてきたと僕は感じる。

 川村ゆきえさんに見られたのは都市性である。僕たちは、おそらく、グラビアアイドルを演じる川村ゆきえさんのグラビアを見た。川村さんのグラビアアイドル性は、始めからかなり高かったのである。

 そして、木口亜矢さんに至って「グラビア」は一旦、完成したものと僕には思われる。彼女のグラビアは、グラビアアイドルとして登場した(ように見えた)木口亜矢さんがグラビアアイドルを演じている写真であった。


 * 「Listen Again(「音楽」)インタールード 憧れのかとうれいこ」[ https://kakuyomu.jp/works/16818023213464205583/episodes/16818093072881840122 ]

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