坂の上から毎日のように転げ落ちる無愛想くんと怪我をあっという間に治してしまう不思議な包帯を持つ爽やかくんのお話

海道美好は毎日のように何かしかでこける人間だ。原因は主に坂。おかげで愛車のママチャリは常に満身創痍、自身も傷だらけだ。
「あー、またこけた。最悪だ」
最早口癖と化した台詞を呟き、学校の花壇の上にこけた彼は、見た目爽やかなマイペース少年・半澤通と出会う。
彼と触れあううち、海道は半澤の心の傷を垣間見る。
──これは、傷を負い続けても尚生きる、少年たちの物語。

出会ったことを、後悔したことなんて、なかった。