綿毛因子と魔女と龍

まずタイトルにある綿毛という設定に目を惹かれました。そして読み始めると、幻想的で不思議な空気を感じる独特の世界観、その中で懸命に生きている主人公の少女によって物語に引き込まれてしまいます。
まだ第二章が始まったばかりで物語全体としはまだ序盤だと思います。今後どんなセカンドライフが展開されるのか楽しみにしています。

洋風ホラーを思わせる雰囲気にまず引き込まれます。
主人公の少女にしか見えない不気味な綿毛、
彼女の影の中に潜む存在――

決してお化けが出るようなホラーではありません。
ファンタジー世界が舞台なのですが、ヨーロッパ映画のような、
古い油絵のような暗くて魅惑的な色彩を感じさせます。

こちらの作者様の物語はいつもそうなのですが、
今回もまたアイディアが素晴らしいです。
そして世界観が凝っている――最終的に明かされるとアッと驚かされるはず。

現在はまだ2万字程度で全貌が明らかになってはいませんが、
今後の展開が楽しみです！

僕はこの物語を読んで、ファンタジーという世界はやはり面白いと感じました。

筆者である 北乃　試練様のお書きになる物語を幾つか拝読させて頂いておりますが、その全てにおいて人間の行動原則を徹底して考えておられると思っています。

その筆力の最大の魅力は「引き込まれる事」にあります。

どんなに考え抜かれた物語でも、読んでもらえなければ意味がありません。筆者様のお書きになる物語は、読者をぐいぐい魅了する「力」に溢れております。

そして「嫁」コン作品であるこの物語は、僕に多くの事柄を考えさせてくれました。人間の持つ純粋さ、脆さ、愚かさ、狂気。そして優しさ、暖かさ、揺るがない善意。それらに加えて、…続きを読む

綿毛を小説にするという発想からまず凄いです。他に類を見ないともいえる独特な世界観から生み出された作品で最初はホラー観が漂う形で物語が始まっていきます。これからが本当に楽しみな作品です。