カミノクグツ

『メヘルブ』と呼ばれる辺境の麓街。
そこは政治も戦争もない平穏な世界で、住まう誰もが神へ感謝と安寧の祈りを捧げることを習慣にしていた。
その街の教会で司教が亡くなった。
代わりに新たな司教役としてメヘルブに招かれた主役は、コンクリートの壁が立ち塞がる街の正門まで来ると、ここに至るまでの記憶を無くしていることに気が付く。
教会へ向かう途中で出会ったシスター・マイアに名前を問われても思い出せず、これでは生まれたばかりの赤子同然だと、自信を喪失したまま神の聖域へと導かれるのだった。
この先、彼を待ち受ける運命とは……。

一言一句の伏線回収。聖職者であり聖職者でない。ホラーでは済まないゴッド・ホラー。
神さまを信じるあなたに、このストーリーを捧げます。