2膳目:きゅうりの醤油漬けは祖母の古漬けを偲んで作る

「きゅうりの醤油漬け」のご紹介です。

 きゅうりを煮て作るお漬物。お馴染みキュウリの○ちゃん風と言ったらわかりやすいかな。

 旬の季節になると常備菜としてよく作ります。


 これを食べると、今は亡き祖母が漬けていた「きゅうりの古漬け」を思い出します。味も作り方も全然違うのですけれど、見た目が古漬けを思い出させるので。


 きゅうりの古漬けは、夏に大量にとれたきゅうりを、保存のため塩をたくさん使って塩漬けにし、通常より重い重石をして漬けます。


 私は作ったことがないので、くわしくしくは知らないのですが、黴びないよう、弱らないように半年も、一年も食べていられるよう、文字通り「お世話」して行きます。


 昔は、どこの家にも漬物樽があって、わが家の味として漬けていたものでした。

 親戚や知り合いの家を訪問したりすると、よく『持ってけ』と、ビニール袋に入れた古漬けを持たされたものです。


 古漬けのきゅうりは、重石で潰れてペッタンコになっているので、それを細かく刻んで水に漬け、塩出ししてから食べます。


 鰹節をまぶしたり、ショウガを混ぜたり、七味を振ったり。細切りしたピーマンをまぜて食べることもありました。


 発酵して独特の風味と酸味があって、白いご飯はもちろん、お茶漬けにすると美味しかったな。


 近年は、当時漬けていた人たちはみんな引退して、手間のかかるお漬物を漬ける人も少なくなりました。


 私自身、お漬物と言えば、サラダ感覚で食べられる浅漬けが多いです。

 そのため、お漬物用にきゅうりを煮ながら、古漬けがまた食べたいなと、懐かしく思ってしまいます。


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【きゅうりの醤油漬けのレシピ】


 ※近況ノートに写真があります。

https://kakuyomu.jp/users/kukiha/news/16817330658522184846


 ▼材料 2~3人分▼

 キュウリ 5本:2cm厚みの小口切り

 人参 1/4本 :細い千切り

 塩 ふたつまみ


 ●漬汁

 だし昆布 20g:ハサミで細切り

 ニンニク 1欠片 :薄くスライス

 濃口醤油 大さじ5杯

 酒 大さじ5杯

 砂糖 大さじ1.5杯

 酢 大さじ1.5杯


 ▼作り方▼

 1)キュウリに塩を振ってしばらく置き、水分を出す。

 2)漬け汁の材料をすべて鍋に入れて火にかけ、中心まで沸騰させる。

 3)キュウリの水分を拭い、鍋に入れて再沸騰させてから火を止め、そのまま冷ます。

 4)キュウリをザルにあけ、煮汁を鍋にもどして、再度火にかけ、中心まで沸騰させる。

 5)キュウリを鍋にもどし、人参も入れて火にかけ、沸騰するまで煮て、昆布を入れ、火を止め冷ます。

 6)保存容器に入れ替えて、冷蔵庫で一日以上味をなじませる。


 ※ニンニクの代わりにショガでも、鷹の爪を入れてピリ辛にするのもお勧めです。

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