第40話

 翌日の昼前、そろそろ高速バスの発車場所に着いた頃かな、と考えていたところに、藤田から電話がかかってきた。

 駅まで見送りに出た僕と別れた後、思い直した藤田は、そのまま諒馬の部屋へ行き、正直に話して謝ってきたらしい。

 藤田が先に話してしまったことを謝ってきたので、僕は全然構わないと思っていることを伝えた。

 電話を切ってから一時間ほど悶々と悩んだ末、そろそろ昼休憩に入っているはずの諒馬にメールを送った。


 夜、どっか外で食べる?


 返事のメールはすぐに返ってきた。


 貴史さんの部屋がいいです。

 食事は買って行くので、部屋で待っていてください。


 何でもないような文面のはずなのに、僕は何とも言えない胸騒ぎを覚えた。

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