馬鹿な紫陽花令嬢の結婚にまつわるエトセトラ

女は男を愛し子を育むことが良しとされ、男は女に愛され看取られることで天国に行ける。
愛の女神アイアを信仰する国に、婚約破棄を何度もしたという未亡人の女性が、隣国の死にかけ王弟の元に嫁いできた。
女性の名は、ハイジア・オルテンシア辺境伯令嬢。彼女のことを人は、こう呼ぶ。
『馬鹿な紫陽花令嬢』と。
馬鹿だと蔑まれた彼女は、本当に馬鹿だったのか。彼女はなぜ嫁いできたのか。
彼女の歩いてきた、結婚に纏わるエトセトラ。