山蛭様といっしょ。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（123文字）

ときめきました。
エグみと乙女心を風呂敷に包み、そのまま頬を横殴りされた多幸感がありました。
伝奇はこれくらいエグい物です。なので、するっと入り込めました。
山蛭様の優しさと可愛さと狂気がたまらない！
妖の狂気とは内に秘めてる物でも隠している物でもなく、在るのが当然なので見せてないだけだよーっと言われてるような幻覚を見ました。
萌えをありがとうございました。

美しくも悍ましい、人間とあやかしが交わる、綺譚。和風ファンタジーが得意な作者さまの作品のファンとして、楽しませていただきました。

短編ならではのテンポの良さもありますが、鰍と山蛭様の関係性は、確かに少女漫画と言っても良いかと思います。だいぶ、血腥いですが。

山蛭様は、可愛らしいさと残酷さと美しさを持ち合わせていて、ものすごく魅力的。

鰍は平然と死体の処理をしたり、山蛭様の食事を食事と割り切っている、どこか冷めた少女。

そんなふたりが最終的にどうなってしまったのか・・・・それは、あなたが最後まで読んで、確かめてみてください。

あらすじの注意書きを確認の上、和風ホラー、和風ファンタジー…続きを読む

村の者から疎まれている鰍(かじか)という少女が、山蛭様(やまひるさま)と呼ばれるあやかしと出会い、通じ合っていく物語です。

描写がとても丁寧で、しっかりとした文章でお話が運ばれてゆきます。残酷な世界の中で紡がれていく鰍と山蛭様の愛に、思わず胸打たれます。

人外×少女、敬語キャラ、グロテスクな描写……辺りが好きな方には、特におすすめです。ぜひぜひ読んでみてください。