追放公子の傍観〜転移の力で、どの勢力とも敵対せず〜

逝かれた戦争貴族ノーフェルンに引き取られた孤児のユバは、その才能から各地の紛争に派遣され、酷使され続けた。
そんなユバは10代前半の頃、魔王討伐を目指すパーティの一つに引き取られ、仲間を得た。
数年の冒険を経て、ユバがようやく仲間を信頼するようになった頃。
リーダーの聖騎士メデルから、ユバはパーティ追放の宣言を受けるのだった。

ユバは失意の中、メデルから渡された手切金で奴隷市場の奴隷を全員、解放し、街を出た。
そして、いつかのために取っておいた天級の指輪を用いて、求める魔法「転移」を願った。