概要
僕はほんの少しだけ強くなりたい
腕時計を耳に当てると、微かに聞こえる機械音が好きだ。
僕はそんなたわいのない機械音みたいな人間だ。
隠キャだとか、陽キャだとか、リア充だとか、そんな区分は意味がない。
みんな軽微なストレスを、誰かのせいにしたいのだけだと思う。
駅のステンドグラスから漏る様々な光彩を、僕はぼんやり眺めていた。
日常はこんな風に些細な優しさに溢れているはずなのに、なぜこんなに息苦しくて生きにくいのだろう。
僕はそっともう一度腕時計を耳に当てる。
自分が何処にいて、何処に行きたいのか、それを確かめるみたいに。
※この作品は筆者作「闇堕ち~」のセルフカバー作品となります。リメイクでは作り切れない独自世界観を目指したもので、連載は超不定期更新でございます。ご了承下さいませ。
僕はそんなたわいのない機械音みたいな人間だ。
隠キャだとか、陽キャだとか、リア充だとか、そんな区分は意味がない。
みんな軽微なストレスを、誰かのせいにしたいのだけだと思う。
駅のステンドグラスから漏る様々な光彩を、僕はぼんやり眺めていた。
日常はこんな風に些細な優しさに溢れているはずなのに、なぜこんなに息苦しくて生きにくいのだろう。
僕はそっともう一度腕時計を耳に当てる。
自分が何処にいて、何処に行きたいのか、それを確かめるみたいに。
※この作品は筆者作「闇堕ち~」のセルフカバー作品となります。リメイクでは作り切れない独自世界観を目指したもので、連載は超不定期更新でございます。ご了承下さいませ。
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おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!切断。癒えない、いたみ。
セルフカバー、スピンオフと伺いました。それでもいい。作者さまは、また、届かない時間を示しました。まっすぐ、痛みと表現しながら。殴られるいたみなど、すぐに過ぎます。作者さまの表現を模倣するなら、凍りついた笑いを浮かべた女優がコマーシャルで勧めていた消毒薬、それを、汚れた傷口に、なんども塗り込めばいいのです。なんども、なんども。なんども。そうすれば、その行為の果てに、きっといたみは嘘になる。そうして切断のいたみは、てがとどかないことの痛みは、失うことのいたみは、ぜんぶ、ぜんぶ、フィクションになる。黄昏は、セカイの終焉は、きっときわめて個人にむけてカスタマイズされているのでしょう。