第48話【本編】今度の選抜メンバーは?

「この地域にはすでに極小魔王が現れたのですから、今後、小魔王やそれ以上の魔王が現れるかもしれません。この地域に強大で安全な国を作ることはその防衛のためにもいいことであるとも思います。・・・・・だから、ダタン。俺をその”湿地の王“のところへ案内してくれないか?」


 俺はダタンにそう言った後、そういえば、この世界の元ネタである超マイナーな傑作RPG『サーザントビアス』にはこんな建国シュミレーションのようなやり込み要素はなかったはずだとやっと気がついた。


 俺はこの世界を99回救っているが、その時の旅の記憶は実はほとんどないのだ。

 もしかしたらすでにその99回の間にこの世界は元ネタである『サーザントビアス』とは全く違う世界になってしまったのかもしれない。



 まあ、それはそれでおもしろいか!



 そんなことを俺が考えている間、ダタンはずっと悩んでいたようだったが、結局はこう答えてくれた。


「・・・・・・大勇者様がそうおっしゃるなら、もちろん案内しますけど、この100年奴とまともに会話できた者はいないのでそのつもりでいてくださいね」


「わかった!」


 それで早速俺とダタンで“湿地の王”に会いに行こうとしたのだが、ここで久しぶりに乗崎じょうさき麗夏れいかが口を開いた。


「時岡君、もしかして歩いていく気? ここはカナタ君に乗せてもらった方がいいんじゃないかしら? ・・・・・・それでお願いなんだけど、私も一緒に連れていってくれない? 私も一度空からこの世界を眺めてみたいのよ!」


 すると、秋野あきの 阿香里あかりもこう口を挟んでくる。


「ずるいーっ! 阿香里だって乗ってみたいー! さっきはコドーちゃん、じゃなくて古堂こどうさんだけ乗っけてもらったんだから、今度は阿香里たちの番でしょー! ねぇー! 麗夏ちゃん!」


「秋野さんもたまにはいいこと言うわね!」


「たまにはって、ひどいー!」


「ごめんなさい。つい本音が・・・・・・」


「本音だったらなおさらひどいー!」




 そんなことを二人が言い合っていると、古堂 美冬みふゆがこう言ったのだ。


「あーしは別にそれでいいけど・・・・・・まあ、最終的なメンバーはトキハルが決めればいいんじゃね? あーしはそれに従うよ」


 すると、秋野 阿香里がすぐにこう声を上げた。


「あーっ! なんか古堂さん、いつの間にかトッキーといい感じになってなーい? あーっ! 古堂さん! 赤くなったーっ! ずるいー! 阿香里もキュンキュンしたくてうずうずしてるのにー!」



―――――――――――――――――――

第48話も最後までお読みくださりありがとうございます!


ここまで読まれて、もしちょっとでも「なんかおもしろそう!」「これは期待できるかも!」と思っていただけましたら、以下のリンクから作品フォローや☆☆☆評価をしていただけるとめちゃくちゃうれしいです!


https://kakuyomu.jp/works/16817330651860796161


―――――――――――――――――――

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る