第49話【本編】モテモテ!?

「あーっ! なんか古堂こどうさん、いつの間にかトッキーといい感じになってなーい? あーっ! 古堂さん! 赤くなったーっ! ずるいー! 阿香里あかりもキュンキュンしたくてうずうずしてるのにー!」


 秋野あきの 阿香里がそう言うので見てみると、古堂 美冬の顔は驚くほど真っ赤になっていた。


 それでもすぐに古堂 美冬みふゆは、


「何見てんだよ! トキハル! そんなあーしの顔ジロジロ見んなよ! 気持ち悪い!」


 と、かなりキツイ口調で俺に言ってきたのだが、その声もかなり上擦っていた。


 すると、秋野 阿香里がこう言ったのだ。


「阿香里冗談で言ったのにー、古堂さんマジでトッキーに惚れちゃってるのー? 超有名人の古堂さんがなんでぼっち君なんかのことを・・・・・・冷静になって! 古堂さーん! きっとこの訳のわからない世界に来て混乱しちゃってるんだよー! それでぼっち君のことがちょっとよく見えちゃってるだけなんだから、古堂さん! 早く目を覚まして!」


 それで俺がそこまで言わなくてもいいだろうとかなり落ち込んでいると、乗崎じょうさき 麗夏れいかがこう言ったのだ。


「秋野さん! あなたこそもう少し素直になった方がいいんじゃないかしら? 時岡ときおか君は最近とっても魅力的よ! 一緒にカナタ君に乗って行動を共にしていない私だってそう思うんだから、古堂さんが時岡君のことを好きになるのは当然のことだと思うけど・・・・・・」


 それに対して古堂 美冬は慌ててこう返した。


「・・・・・・ちょっと優等生だからって他人ひとのことを勝手に分析しないでくれる? マジでムカつくんだけど! あーしはトキハルのことをただ人間として信用してるだけだから! 別に好きとかそう言うんじゃないし!」


 すると、乗崎 麗夏がいつもの冷静な声でこう言ったのだ。


「そう。古堂さんがそう言うならそういうことでいいけど、なら私が時岡君のことをもし好きになっても怒らないでね」


「おっ、怒るわけないし!」


「えっ? えっ? なんかトッキー、モテモテになってるんですけどー! もしかして阿香里だけ出遅れてる? なんかよくわかんないけど悔しいー!」


「悔しいってことは秋野さんも時岡君に魅力を感じてるんじゃないの?」


「えっ? ・・・・・・そうなのかなぁ? このぼっち君に?」


 そう言って、秋野 阿香里が俺の顔をまじまじと見てくるので俺は恥ずかしくなってしまう。


 とにかくなんか収拾がつかなくなってきたので、俺は今回の選抜メンバーを発表することにした。


 

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第49話も最後までお読みくださりありがとうございます!


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