第46話【本編】宴の最中に
「成功しましたね! 魔王の心はボクがちゃんと倒しましたよ!」
初めて聞いた生のダタンの声はとても美しかった。
そして、不思議なことなのだが、その体から極小魔王が消滅して初めて俺はダタンというエルフの少年の美しさに気づいたのだった。
ダタンは紫色の髪と緑色の瞳が印象的なおそろしく美しいエルフの少年だったのだ。
そんな直視するのもドキドキしてしまうような美しいエルフの少年に俺はこう言ったのだ。
「ダタン、村の他のみんなはどこにいるのかわかる?」
「はい! この先の洞窟にみんな閉じ込められています! でも、極小魔王が消滅して見張りの手下達もいなくなっているので、もうみんな逃げ出し始めています!」
「そんなことまでわかるの?」
「はい! 極小魔王が過去に奪った能力の一つで、一度でも会ったことのある者の今の状況を盗み見ることができるみたいです!」
「そうなんだ! でもよかった! ・・・・・・じゃあ、僕たちもすぐに村に戻ろう! みんな君のことをとても心配してるから! カナタがすぐに連れていってくれるよ!」
すると、ダタンは驚いてこう言ったのだ。
「カナタが? カタナは生きているのですか?」
「あれ? 一度でも会ったことのある者の今の状況を盗み見ることができるじゃなかったの?」
「カナタはもう死んでしまったと思っていたので。・・・・・・あれ? でも、今盗み見ようとしても何も見えない? どういうことだろう?」
「それは、今カナタが君の知ってる姿じゃないからじゃないかな? カナタはコドラゴンに転生したんだ!」
「コドラゴンに!」
「まあ、今は僕達全員を乗せて村まで連れて帰ってくれるくらい立派なドラゴンなんだけどね!」
⚫
エルフの村に着くと、大歓声でみんなが迎えてくれた。
しばらくすると、他のエルフ達も戻ってきたので、すぐに豪勢な宴が始まった。
その夜の素晴らしさはちょっと言葉では言い表せないくらいだった。
そんな宴の
「ボクも大勇者様の旅に連れていってください! 極小魔王が奪った能力は他にもあるのできっと役に立てるはずです。・・・・・・それにこの能力を持っていた者達の記憶もボクの中にはあるのでそれを伝えて回りたいんです!」
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第46話も最後までお読みくださりありがとうございます!
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