闇色からオレンジ

身近にあり得る状況を巧みに挿し入れたストーリーの設計が、裏稼業という少し感情移入し難い題材を身近に感じさせてくれます。

そして、タイトルにも使われる「色」の演出が効果的でした。
男性にありがちな「似合う色」が一本、ストーリーを貫いて存在感を持つため、他の色も引き立ちます。読後の映像として闇とオレンジの諧調の狭間に細く存在する、その色が見えました。

　「預かり屋」、一風変わった「職業」から物語が始まります。でも、この職業は「愛する人」のためのモノだったりします。

　この物語は「短編」ですので、あらすじは「さすが」にいう訳にはいかないので、「読みどころ」を紹介させてもらいます。

　この「短編」の読みどころは「愛」のカタチです。「両想い」、「片思い」、「溺愛」と色々な形の「愛」はあると思いますが、それが「いつまで」も変わらないといえば、そうでもなかったりするわけで。。。また「相手」が「何」を愛しているかも、「ナカナカ」わからないものでありまして。。。

　ただ、１つだけわかるのは、「愛は盲目」ということですね。これは、本当に間違いない！…続きを読む