銀の月夜に碧と白

　水族館が好きでイルカが好きな大学生・江口碧は海岬水族館でアルバイトをしながら大学生活を送っていた。
　幼いころから通っていたおじの水族館であるために、水族館のイルカ・アンを生まれたときから知っている。贔屓して可愛がっていることを、バイト先の先輩・灘凪蓮月にからかわれながら、バイトに励んでいた。
　地元に残してきた妹の夏海からは、毎日のように電話がかかってくる。構って欲しいという夏海の相手をし、大学では同期の榎田小雪と交流を深める日々の中、碧は見知らぬ少女と出会う。
　月夜の晩。水族館のひさしの下にいた銀灰色の髪をした少女に、碧は恐る恐る声をかけた。行き場のないという少女を、碧は部屋へと連れ込んでしまった。
　少女は、アンという名前をしていると聞いた碧は、運命を感じてしまう。
　はたして彼女…続きを読む