少女が贄となる時、神様は本物の想い人になれるのか。

ひと月後に祝言をあげるはずだった幼馴染を亡くした明里。その一年後、明里の前に亡くなったはずの幼馴染、千冬が現れた。

十二柱の神様。贄。伴侶。──六月の幻神。

月が本来の位置に戻る頃、その生まれ月の若者が神の贄に選ばれる。贄は天界に迎えられ、神の伴侶となる。

千冬の姿をしたその幻神は、明里に、

「さあ、明里。迎えにきた。俺と一緒になろう。俺と添い遂げよう。俺と、一緒に──カミの国に来てくれ」

と、おぞましい愛の言葉を紡ぐのだった。

日本古来の生贄信仰を題材にしているかと思いきや、ふたりの関係は喰う者と喰われる者という関係ではない。
明里は自分が愛した幼馴染とは全く違う、見た目が同じだけの幻神に対して完全拒否をし、幻神は幻神で人の心が解らず無神経なことを言う始末。

ふたりの関係はこじれるばかり。そんなふたりは果たして最後に結ばれるのか・・・それとも最悪の事態となるのか。

更新が楽しみです ♪

和風ファンタジー好きな方におススメの作品です!
また、話数がまだそこまで多くはないので、ジャンル開拓したい方、ぜひとも読んでみてください!

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