神様とのじれじれ恋愛。面白いですよ!

祝言をあげる予定だった幼なじみが川で死んで、一年。
前触れもなく、神様がその幼なじみに生き写しの姿で現れて、「おまえを贄に選んだ」とヒロインに告げる……。

じれじれ恋愛、と書きましたが、前半は、じれじれどころの話ではありません。ヒロインは神様を(ほぼ)見ようとしません。

大好きだった幼なじみ。声、姿、まるっきり同じでも、あなたはわたしの幼なじみじゃない───。

どうしても受け入れられない。
昔の田舎の農村なので、村人からの、神様を受け入れろ、との圧力が半端ありません。
それでも、ヒロインは頑なです。

でもね、読んでるうちに、
「そうか……、それは気持ちがわかるなあ。」
となります。
心理描写が、とても丁寧にしてあるからです。

そして、「山場」を越えたあとの、じれじれキュンキュンぶりが、たまりません。
うんうん、あの前半部分があったからこそ、ここまで、あまあまなのが、尊く感じるのです。

ヒロインの気持ちも、神様の気持ちも、死んだ幼なじみの気持ちも、良くわかります。

ところで、私は今、最新話まで読んで、めっちゃ落ち着かないのです。
神様、神様、大丈夫かなあ……。
この、いじらしい神様を、見守らずにはいられません。

面白いですよ。
ぜひ、ご一読を!

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