神へと嫁ぐ娘の、切なく美しい和風ファンタジー!

婚約者の千冬を失った明里が、『幻神』なる神様に嫁ぐ物語。
『幻神』は千冬そっくりの姿に変わって明里に近づこうと試みますが、明里、幻神、千冬、三者の思いが少しずつずれた形ですれ違って、胸が切なくなります。
最初はヒロインの明里にスポットが当たっていますが、そのうちに幻神や千冬の心情が少しずつ分かってくると、ページをめくる手が止まらなくなります。
物語の根底を流れる日本の宗教や文化が美しいですし、情景描写も綺麗で映像が心に浮かんで来るようでした。
和風ファンタジーが好きな人におすすめしたい一作です。
お正月にふさわしい、素晴らしい物語を有難うございます。
続きを楽しみにしております!

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