【3】魔法科学校の落ち目令嬢

本章のあらすじ

【あらすじ】 ★ここから大幅改定が入ります★

 聖神殿での謹慎処分が解けたリスタリカは、郷土領エーリクフェンの領都にある、貴族院附属 魔法科学校に通います。

 今の季節の魔法科学校に通う貴族は、リスタリカただ一人。他の学生は皆平民という中で、魔導剣士の基礎を修めるリスタリカ。平民イジメの咎で貴族院を無期停学中の身である彼女に、嘲りの視線が向けられることはあります。ヤンチャな平民の中には、下卑た好奇心を向けてくる者も。しかし、リスタリカの護衛騎士タルヴィッカはしっかりと彼女を守ります。


 本来、貴族が日参するところではない魔法科学校に毎日通うことになったリスタリカに、魔法科学校は仮の宿舎を提供します。仮の宿舎ということで、聖神殿のように質素な寝所しんじょを予想していた彼女でしたが、用意されていたのは、魔法科学校を視察する王族用の純白の高貴な寝所しんじょ。「至高の御方」を顕現されたリスタリカを、王国としても軽んじることはできないということでしょうか。そして、リスタリカにとっては嬉しいことに平民のタルヴィッカも同じ室で過ごすことになりました。高貴な寝所しんじょに、タルヴィッカお姉様と2人切り。伯爵家令嬢リスタリカも経験したことのないふかふかの寝心地に、いっそベッドが一つだけでお姉様と肩を並べて眠ることができたならば、と彼女は熱病を悪化させていきます……


 そんな郷土領の魔法科学校での日々でしたが、女神様と仰ぐ梨花リカの的確な指導もあって、リスタリカは魔導の力を急激に高めていきます。そして、彼女が復学してから一月ほど立った頃、魔法科学校に王族が視察に訪れます。それは、親王様として現国王と並び立つ位置にあらせられる前国王でした。これまでエーリクフェンの魔法科学校を視察なされた中で最高位の王族は継承権2位の第2王子でしたから、異例なことです。

 視察を終えられた親王様は、夕刻に、お忍びでリスタリカとタルヴィッカの寝所しんじょを訪れます。リスタリカに顕現している「至高の御方」と対話をし、タルヴィッカにリスタリカの様子を尋ねた親王様は、満足して王都へと帰られました。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

落ち目謹慎令嬢、ゆるゆりと大聖女に至る。【リライト 中の創作閑話】 十夜永ソフィア零 @e-a-st

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ