第26話  受賞できる作品とそうでない作品の違い

 受賞できる作品とそうでない作品では何が違うのか。


 それはクオリティの高さです。


 例えば文章量の高さだったり、キャラの個性だったり、ストーリー運びの上手さだったり、基本的に『内容の質が高い』ものが選ばれています。


 当たり前と言えば当たり前なのですが、作家志望の方の作品を読んでいると、

『中途半端なもの』が多い印象です。


 設定は斬新。キャラも立っている。文章も読みやすい。けれどどこかマンネリ気味な設定だったり、テンプレすぎなキャラだったりする。

 または、矛盾や誤字脱字だらけで読みづらい文章。など、大きな欠点があるのがほとんどなのですね。

 あるいは、致命的な欠点こそないけれど、特に目立った面白さもない。斬新性もなく、すごく既視感のある題材・キャラ・ストーリーだったり。

 設定が多すぎて覚えきれないパターンもあります。

 部分部分では及第点でも、どこかで大きな欠点がある。


 そういった作品は、基本的に一次か二次選考で落とされてしまいます。



 ではどうすれば良いのか。

 これはひたすら自分の書きたい、あるいは苦手なシーンを書く上で参考になる作品を見つけて、お手本にしてください。

 その際は、①普通に読む、②なぜそこが面白いのか考えながら読む、③全体の構成を覚えながら読むなど、読み方を変えてみてください。


 一度目は普通に楽しんで良いですが、二度目、三度目は勉強用。

 例えばキャラが良いと思ったら、なぜそのキャラが面白いのか?

 なぜ斬新なのか? セリフが軽妙なのか? それとも性格や行動が面白いから?

 箇条書きで良いので、『なぜ面白いか』を考え、メモに残す。そして、それを読み返して、自分の作品にも取り入れてみる。


 文章力を高めたいのならお手本となる作品に似た文章を、ストーリーならおおまかで良いのでプロットを作ってみる、キャラなら短編を書いてみるのも良いです。


 得意・苦手関わらず、お手本となる作品を徹底的に分析し、自分の中に吸収する。

 それを繰り返していくと、ある日、物語のコツが掴めてくると思います。


 次回、受賞作において、もう一つ重要なファクターの話になります。



 

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ライトノベル新人賞を受かるコツ サナギ雄也 @sanagi_yuuya

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