にいがたショートストーリー

新潟と聞いて思い浮かべるもの。
魚沼産コシヒカリ、美味しい魚、日本酒、燕三条で作られている金属加工品、などなど。
新潟県のことをよく知らない者としてはこれぐらいしか思い浮かばないのですが、作者様は住んでいたことがあるとのこと。
そしてその魅力を名所、グルメ、地学、歴史等を散りばめながら短編にされています。
短編はそれぞれ独立したお話なので、どこから読んでも問題ありません。
私は特に第8話「親友」が好きですが、オチに思わず「上手い！」と言ってしまいました。

どの作品にも言えることですが、一話2,000字以内という制約がある中で、ほぼ普通の人の日常のお話で、奇をてらったものではないというのに、…続きを読む

新潟住みなので、なんだか県内をドライブしているような感覚で拝読しました。
懐かしくもあり、自分の過去と重ねながら地名を追うように読ませていただきました。
夕日は海に沈むもの、僕は、いい歳まで万国共通だと思ってましたよ。

　実は私、この作者さんに密かに憧れてるんです。長いお話も文句なしに面白いんですけど、今回のお話は１話たったの2000文字。
　それなのにここまで「読ませる物語」を書ける人って、やっぱり本物だと思うのです。

　短編小説ってさらりと読める分、読み味が軽くなると思うんですが、本作はそうではない。濃密で美しいんです。本物です。
　それぞれ味の違う３つの物語、ぜひ読んでみてください！　オススメです！