君が行く道のながてに　-「将門記」より-

日本史にその名を刻む平将門公。
あなたはどのくらい知っていますか？

こちらは「将門記」を基に書かれた、史実として伝わる部分と、作者の創作フィクションのバランスが絶妙な（いい意味で生々しい！）リアリティのある歴史小説です。

音や温度、匂いすら伝わってくるような合戦、美しい情景描写もお見事ですが、登場人物それぞれ物語を持っている、イキイキとしたキャラクター達がとにかく魅力です。

歴史小説はともすると、史実に寄りすぎて登場人物が淡白になってしまう場合があるように思うのですが、この物語はそんな事は全くなく、それぞれが濃いです！　各々しっかり生きているって感じがするのです。

そして、カッコいい…続きを読む

随分昔の日本が舞台になっていますが、景色や心理の描写が非常に巧みですので、目の前に景色が浮かびます。

主人公各のひとだけではなく、すべての人物の顔まで浮かんできますね。

歴史物は知識がないと敷居が高いものもありますが、本作は読みやすく夢中になれますので非常に楽しくお薦めです。

我是一名中国小说家，喜欢历史军事。作者加油！

平将門公といえば首塚で有名な武将です。
この物語では、爽やかな若武者として描かれています。

次から次へと湧き上がる戦火。将門たちは寡兵でも知略を持って戦います。
愛らしい女性たち、濃いキャラも登場し、緊張感をやわらげてくれます。

そして何より、高い描写力、語彙力に圧倒されました。
言葉の紡ぎ方の美しさは、まるで読む華麗な合戦絵巻です。

皆さまもぜひ「君が行く道のながてに　-「将門記」より-」の世界へ浸ってみてください。

史料にしっかりと基礎を置きつつも、時にその世界観に基づいた創作シーン――両者が絡み合い、重厚な物語になっています。