(過去詩)『ゼロ・ラウンド』


『ハジマリと、オワリのゼロ地点。』


 なぁんもカタチに残らなくたって、

 終わらせられない想いもある。



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 地面にまぁるく円を

 手描きの世界に君と僕

 ふたりっきりで向かい合う


 此処ここにすとんと座り込んで ぼぅっと見あげる丸い空

 目醒めざめてしまえば幻みたいに

 壊れて消える『夢』でもいいの



 怯える手に触れるてのひら

 ホントは臆病な君と僕


 怖いよ、怖い

 でも……そばにいたいの、今だけは



 コワレカケの世界で、うたをうたおう

 君だけに届けばいいよ

 幻聴みたいな鳥の声


 うずくまって君を待つ

 ぬいぐるみみたいな役たたずの 私



 なんもない世界の中で

 はじまりのゼロ、おしまいのゼロ

 ニセモノの世界が終わるまで、隣にいたい


 終わりばかりのこの世界

 しんとした夜、音にならない君の声



 確約など願わないけど

 僕だけの場所……早足で歩く君の背中


 不器用で役立たずな僕だけど

 なんにもない明日が来るまでは

 君の後をついていくから


 どうか置いていかないで、おねがい……




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 夢をみていた。

 長く、くらい眠りのふちで、ずっと――。

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