(詩バトン)手なんて伸ばさないよ。


『手なんて伸ばさないよ』。

 今のキミは、僕が知ってるキミじゃない。



『その笑顔が意味するのは』、ひどく残酷な現実で。



『知らなければよかった』んだ。

 真実なんて、僕は望んじゃいなかった。



『君の為だよなんて』、イイワケみたいな詭弁きべんだよ。

 だって今さらどうやって、信じろと言うの?



『これ以上近づかないで』、と。

 投げつけたコトバの鋭さは、キミと僕、どちらの心も切り裂いて。



『いらない、いらないよ』。

 こんな苦しい〝好き〟ならば、最初から知らなければ良かった。



『逃げて、逃げて、逃げ続けて』、――だけど、気づいたんだ。

 思い出すのはキミの涙と、抱きしめられた腕の強さばかりってことに。



『好き、大好き、愛してる』なんて、でもそんなこと。

 今さらすぎてもう、どうしていいかわからないじゃないか。

 


『戻らない、戻れない』、それでもいいよ。

 欲しいモノは過去じゃなく、未来の先に潜んでるんだろう。



『砕け散った』記憶のカケラ、集め寄せて。

 キミを、捜しにゆくよ。



『裏切りの代償』なんて、らない。

 ホントはキミが僕を大好きだったって――、僕はわかってしまったんだから。




 ----------


 ブログ全盛期に流行った、『バトン』というお題回し、第二弾。


 ↓お題

 ・手なんて伸ばさないよ

 ・その笑顔が意味するのは

 ・知らなければよかった

 ・君の為だよなんて

 ・これ以上近づかないで

 ・いらない、いらないよ

 ・逃げて、逃げて、逃げ続けて

 ・好き、大好き、愛してる

 ・戻らない、戻れない

 ・砕け散った

 ・裏切りの代償


 ※私はそうしてみたというだけで、全部をつなげる必要はありません。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る