人間賛歌 ただしイケメンに……限らない

それはもう大惨事な神様と、そのお世話をする主人公の関係を中心にした作品。
女性向けの印象があるかもしれませんが、男でも全く問題なく読めます。
一人でも多くの人に読んで欲しいと思える作品です。

さて、本作の魅力と言えば主人公。
子細に語ると長文というレベルではなくなってしまうので、頑張って詰めます。

とにかく惹かれるのが煌めくような人間性。
といっても完璧超人とは程遠く、欠点だらけ。
おこりんぼで、空回りしがちで、なにかとくじけるし、早とちりも目立つし、イケメンに弱いし、頭脳明晰でもなく、超パワーもない。

しかし、彼女ならやってくれる。
きっと立ち上がってくれる。そう信じられる。
我ながら、恋愛物の主人公に対する褒め言葉じゃないなと思うのですが……
読み進めるほどに主人公が好きになっていく作品なのです。

そして、光あれば影あり。敵役も強烈です。
見るのが苦痛で台詞を正視できないという、カクヨムではじめての経験をしました。
暴かれた本質も含め、実に魅力的な敵役だと思います。

彼女達がお世話をする神様達もまた、ガワだけの存在とは程遠いもの。
人とは明らかに違う彼らが、なぜこんなに人の近くに居るのか?
次々と明かされる世界の真相は読み進める手が止まらなくなります。

確固たるテーマと世界観。
それを臭みに感じさせないエンタメ性。
魅力あふれるキャラクター

繰り返しになりますが、ぜひ読んで欲しい作品です。

完結も間近という雰囲気。
最後まで応援しています。

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