貴方を見捨てた神に、信仰は誓えますか?

 ――本、落としましたよ。
 電車内で、不思議な文字の本を拾った主人公は、女性に声をかけた。
 ――ありがとう。大事な本だったから。
 二人はこのことをきっかけに、親密な仲になる。
 そこはストロナペスという貧富の格差が建つ国だった。

 そんな中「人間の社会的七つの罪」の見立て型連続殺人事件が発生した。
 主人公は植民地的社会の中で、公安の刑事の職に就いている男性だ。そして敬虔なキリスト教徒である。主人公は相棒と共に、犯人に迫る。しかし思いもよらぬところから、犯人に対する情報が浮き上がってくる。
 
『あなたを見捨てた神に、信仰が誓えるのか?』

 遠藤周作の『沈黙』においても問われているこの問いに、主人公が出した答えとは? そして、読者に突きつけられるラストとは?

 是非、ご一読ください!

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