概要
忘却の都ノア――カノンの民が二度と帰り着かなかったという伝説の都。
ノアはその伝説から名をとった縮れた黒髪の少女だ。ノアがタテガミと森で過ごしていると、背中に大きなネジのついたロボットが空からふってきた。五〇〇前に地質調査のため歩いていた彼は、やがて停止し長い年月とともに空へと絡め取られていた。
ノアの家系は代々冒険家だ。父も長老である祖父も、ノアの都を探し求め世界中歩いた。ロボットは忘却の都ノアを知っていて、カノンの民の祖先が生きていると言う。しかもたった十二日ほど歩いた距離に……。
彼をネジ式と命名しついていくことにしたふたりは、カニバルに幕屋を襲われ森の端で意識なく倒れていたモヒに出会う……。
《目次》
序 プロローグ
第一章 空からふってきたロボット
第二章
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!生命を巡るSF冒険物語、ここに開幕!
まだまだ未開の文明世界に生きる主人公の少女ノア。
集落に生きる周りの皆は、見た目どおり、力や俊敏性や五感に何かしらの特徴を持つものばかり。
そんな中でも特別な身体能力は無いが、知識があり困りごとに対処する知恵が有るために、長老として敬われる一族に産まれたノアは好奇心が旺盛だ。
ある日、森で幼馴染の獣人の少年タテガミと過ごしていると、空から変なモノが落ちてきた!
その不思議なモノは、再起動したロボットだと名乗り、集落ではるか昔から語り継がれてきた伝説の都『ノア』の場所を知っているという。
喜び勇んで冒険の旅に出るノア、タテガミ、ロボットの三人組。
旅に出たことで、子供たちが初めて直…続きを読む - ★★★ Excellent!!!生きるという事の尊さと暴力性。連綿と続く螺旋は刻され、調和し、時に綻ぶ
少女ノアと獣人タテガミの前に、ある日ロボットがふってきた。そのロボットは伝説の都「ノア」の場所を知っているという。かくして始まった冒険心いっぱいの旅。しかし、その先で少女たちが直面したのは――
子ども達が主人公であり、最初は児童文学のような素直さや希望、好奇心、冒険や知恵、成長、教訓といったものをメインに感じました。しかし、物語が進むにつれ、非常に重く、私たち人間には逃れることのできないテーマが見えてきました。
それは「命の本質」や「破滅の連鎖」と言い表せるかもしれません。未読の方には、ぜひ実際に読んで、ご自分で感じ、考えていただきたいところです。きっと作中の様々なキーワードやエピソードは…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「生きる」ことを巡る冒険譚へ。
主人公である少女は、幼馴染と一緒に森にいたところ、空から落ちて来たモノを拾う。それは、ネジ式の喋るカバのような機械だった。少女たちはそれをネジ式と呼ぶことにした。ネジ式は少女たちの民が伝えるノアという幻の場所からやって来たと言う。
ネジ式と共にノアへと旅立つ主人公と幼馴染だったが、途中で村をカニバルに襲われた少年と出会うことで、事態は一変する。カニバルとは、人間を襲い食べるバケモノの集団だ。少年はカニバルたちへの復讐に燃えていた。
そして、カニバルたちと対峙することになった主人公たちだったが——。
果たして、カニバルたちの意外な正体とは?
そして、主人公たちに隠された秘密とは?…続きを読む