第8話〖食い漁り〗
その小さな生き物の正体は、どうやら猫の様であった。
猫がリッキータの近くまで来て、息を荒げた。
😾『フーーーー………!』
リッキータは、手で追い払う様にして言った。
リッキータ「しっしっ」
猫は、一瞬怯んだものの、再びリッキータの近くまで来て息を荒げだした。
リッキータは猫の顔の前で、怒った顔をして言った。
リッキータ「ガウッ!!!!」
猫は、ドタッドタッと足音を立てて樽と樽の間に逃げ込み、目を光らせてリッキータの食べている様子を伺っていた。
リッキータはそのまま食べ続け、結局15人前分程食べ終えると調理器具等を元の場所に戻して帰って行った。
………………こんな事が一ヶ月、毎晩毎晩続いた。
その間リッキータは、船の中の食料を食べ続けたのだ。
無論猫はずっとリッキータの事を睨み続けていた。
⚪
⚪
⚪
❪………………あの時の猫か!❫
リッキータが思い出していると、チェシャと呼ばれている猫が怒り出してきた。
😾『アアアアオ………………💢💢💢💢💢』
ミンニ・ロッサ🐭👒『チェシャ!!
リッキータは私の大切な人なのよ!
何て事言うの!
そんな声出すならもう二度と御飯をあげないわよ!!!』
チェシャ猫は物悲しそうな顔をしてがくりと肩を落とし、すごすごとその場を去って行った。
ミンニ・ロッサ🐭👒『ごめんなさい。
あの仔があんな警戒心持つなんて、珍しいわ』
キャプテン・ミニーとリッキータ・コンティーの大航海時代 エルドラドの秘宝 ~"il dado è tratto!"~ Pigafetta @rikiya
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