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あん時のピガフェッタ台詞

あん時のピガフェッタ台詞

アントニオ・ロンバルドの名で乗船

七つの海を見てきたかの様な透き通った紫色の瞳

マゼラン『では、何が彼女達をそうさせたのでしょう?』

ミンニ・ロッサ『恐らく、自由ですわ』

マゼラン『自由?』

ミンニ・ロッサ『人は自由になった途端、己の保身を最優先させます。
その様な、醜い生き物です。

神に背き知恵の木の実を食し、揚げ句の果てに、自分達が服を着ていない事を知り、そして恥じ、服を着る様になった。

その程度の、自己優先の最低な生き物ですわ。

お金持ちが自分の財産や所有物を守ろう守ろうとし、永遠に生きられる者でも無いのにも拘わらず、ひたすら儲ける事の為だけに人生の貴重な思慮と時間を費やすのが良い例でしょう。

それと同じで、プロテスタント教会の婦人方々もまたカトリックの教えの許しの縛りが無い分、自分達だけを優先する様になった。
それが原因と思いますわ。

提督となり割と自由に航海している私が言うのも何ですが、閣下。

女に自由を与え過ぎてはいけません。
女を自由奔放にすれば、数百年後………………。

女達は、子を産む苦しみから逃れ、殿方を遠避ける様になるでしょう。
そして訪れるのは、老人だけが住む国となる事でしょう』

1522/7/9(水) ヴェルデ岬

『そんなあ!
提督、奴等は盗人なんですぜ』

マゼラン🎩『そんな事をすれば、我々もまた同じ穴の貉(むじな)になってしまうではないか

﴾人間と動物の最大の違いは礼儀作法にある﴿。
これこそが、神が与えたもう賜り物なのだ。

カスティーリャ兵士、紳士たれ!!
従わぬなら、イスパニア法に基づき厳重に処罰する!!!』

愛とは、礼儀なのです。
哀れむ心とは違います。
五体満足の者が隻腕の者を見て可哀想だと思う気持ちは、愛ですか?
むしろ高慢でしょう。
だって、それは両腕の自分と比較している訳ですから。
では、隻腕の者が同じ隻腕の者を見てどう思うか?
それは、おそらく
“可哀想だとは思わない。
だが、(生活上の不便さで)気持ちは解る”
でしょう。
人間、そんなものです。
憐れむのは主のみで十分なのです。

ズブ王『人を愛するとは、人に礼儀を尽くす事であると?』

マゼラン『良い事を質問して下さいました。
全くもってその通りです』

マゼラン あらゆる生物の中で人間だけが親としての自覚がない

ズブ王 それは、先程述べた事と矛盾してませんか?

聖霊とは………良い方向に導く気持ち。
寝る時に見る夢の様なもの

マゼラン『パウロが書いた、
“婦人達は、教会では黙っていなさい。婦人達には語ることが許されていません。
律法も言っているように、婦人たちは従う者でありなさい”

これは、旧くから論議されてきました。
男尊女卑であるとかですね。

色んな方が様々な見解を持ちます。

▷❲男は女の頭であれ!
女は感情で物事を決めるから理路整然としていない!
理屈がしっかりしている男を中心に物事を考えなければ駄目だ!
それは、教会でも同じだ!❳

という意味でパウロが言ったとか、

▷❲原文を読むと
“その”女達【原文英訳:The】
とある事から恐らく、イエスに付いていく女性達がよく喋っていたので、指導者の話す時まで喋っていると聞こえなくなるが故に、パウロが言ったのは
“そこの女性陣。
静かにしていなさい”
という意味だ❳

とか、

▷❲大昔、教会を惑わし混乱させる様な質問を度々繰り返したり、不気味な予言を吐き秩序を乱したりする女性信者が居たという記録がある。
それに対して咎めたのではないか?❳

という説………。

▷❲Anno domini(紀元後)130年頃、ローマ帝国のある高官が、女性に平等なキリスト教に対して憎しみを持ち、とにかく人を従わせたいが故に、自分勝手にパウロの手紙に書き足した説………❳

つまり創作であるとかですね。
しかし、私の見解はそれ等とは些か異なります。

これは、ズバリ!
そのものです。
これは女性そのものがというより、特に主婦を指して言っているのだと思います。

主婦達は、ミサ【礼拝】が終わった直後に、教会内或いは教会の庭先で、話せそうな人を捕まえて、沸騰したヤカンの如く止まらぬ勢いで話し出し、息子が寝坊した話だとか飼っている猫の鳴き声がどうとかこうとか………

マゼラン&ズブ王『ハハハハハ!!!!!』

マゼラン『(笑)………そんな話は、どうでも良いと言っては乱暴な話ですが、急を要しませんね。

つまり、何処でも話せる話なんですよ。
お茶をする所、飲み屋、各々の家………
何時でも何処でも話す事が出来ます。

それを態々、一週間に一度の、本来一番楽しい筈であろうミサの最中、その間は厳めしい面をしながら粛々と讚美、拝聴、御祈りをしていたのに、教会内、或いは教会を出た直後に笑いながらベラベラ・ベシャベシャと楽しそうに喋りだしたら、神様に対する愛【=礼儀】がまるで無いではありませんか。

それは、まるで異国の修行僧【シャム国等の佛教僧】が、滝に打たれ我慢し苦行に耐えた直後に、鬱憤晴らしと言わんがばかりに、仲間と酒を呑み泥酔したり女の話をしたりする、厚顔無恥極まる盗人猛々しい不躾な行為。
それをするのと何等変わりありません。

その戒めの意味で、
“婦人達は、教会では黙っていなさい。
婦人達には語ることが許されていません。
律法も言っているように、婦人達は従う者でありなさい”
【礼拝中は楽しく、礼拝後は厳かになさい】と言ったのだと思います。

大体抑、パウロ先生の様な元・ファリサイ派の知識人の中の知識人【超インテリゲンチャの学者】が、自分が独身だったからというくだらない理由で女性差別する訳がないでしょう。
私はそう考えます。

ですから、
“婦人達は従う者でありなさい”
は、
❲婦人達は男に従う者でありなさい❳
ではなく、
﴾婦人達は神に従う者でありなさい﴿
なのです』

ズブ王『なるほど………』


ブスタマンテ『どうだい?
今日この日の為に、俺がマゼランの旦那に髪を整えさせたのさ』

戦法 Fogo cruzado (十字砲火)左斜め10人✖2、右斜め10人✖2

奴隷と言ったのか!
口汚い言葉を吐いたのはその口か!
マタイ15

奴隷が防具を着ける事を妬んでいる
マタイ20 ぶどう園労働者のたとえ デナリオン

道を開けい!
皆、下がっていよ!
私が相手だシラプラプ軍よ!!

フェルディナンド・マゼラン見参!!
かかって来ませい!

シラプラプ軍兵士達に告ぐ!
卿等は幸いである!
私の戦い方を見ながらヴァルパライゾ(天国の谷)に行けるのだからな!

無駄だ!

甘いわ!(棘の盾)
ぬうぅぅん!!

効かぬわ、たわけがあ!!!
裏拳
ぬおおおぉぉぉ!!!!!

近からぬ者は目に物を見よ!!
遠からぬ者は音にも聞けい!!
我が名は、フェルディナンド・マゼラン!!!
国籍はイスパニア王国!!
マゼラン艦隊総司令官である!!!

144日間無補給
テルナーテにて香辛料で肉、魚をまぶして保存

鉄串
ピガフェッタは目を瞑りやるせない表情で横を向いた。

【海賊トリオ】
航海長 フランシスコ・アルボ
国籍 ギリシャ・アクシオ
蒼いバンダナ・ショートヘアー
リーダー的存在

航海士(最終段階・副長) ミゲル・デ・ロダス
国籍 イタリア・ロドス島
紅いバンダナ・ミドル天然パーマ

航海士(最終段階・掌帆長) ホァン・デ・アクリオ
国籍 イスパニア・ベルメオ
長髪・ポニーテイル

【砲術長】
砲術長 ハンス・デ・アガン
国籍 ドイツ・アーヘン

アルボは低い声で言った。

アルボ『シラプラプっつったっけ………?』

アルボは、鞘付きのダガーを取り出し鞘を口にくわえ、歯で噛んだ。

そのまま柄を右手で握りしめ、真横に引き抜いた後、口からプッと鞘を吐きダガーを苦内持ちにして胸前方に構え、少し屈(かが)みながらより一層低くドスの効いた声で言った。

『手前(てめえ)の名、覚えといてやるよ………!』

ロダスは右手でサーベルを抜き出すと肘を引き、柄を握りしめた右手を右肩の真横に持って行った。

ロダス『御頭の敵だ、シラプラプ!


そして、左掌を拡げたまま刃先に添えて、より一層低くドスの効いた声で言った。

ロダス『ここで会ったが100年目!!
覚悟しろぃ!!!』

アクリオは背中に背負っていたバスタードソードを抜くと腹部の前で両手で握りしめ、低い声で言った。

アクリオ『せめて苦しまずに死なせてやるよ………!』

そして、そのまま柄を右肩よりやや上に手前斜め構え、より一層低くドスの効いた声で言った。

アクリオ『あの世で御頭に詫びてきやがれ!!!
シラプラプ!!』

それを見て、セルランが激を飛ばした。

ジョアン・セルラン(ホァン・セラーノ)『やめろ!!!!
俺達はシラプラプに決闘を挑みに来たのではない!!』

ドゥアルテ・バルボザが冷静に言った。

バルボザ『シラプラプを殺(や)ってもマゼラン提督が生き返る訳ではない。

殺れば、今度は俺達が全滅だ。
バルパライソで提督が
“私は実に良い部下を持ったものだ”
と、さぞ御嘆きになるだろう』

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