桜の怪異の悲しくも美しく、そして恐ろしい物語。

 『猫の手』ファンには、もはや鳥肌もの! 
 本編の『猫の手』には、真文という名の少女がおり、この真文が目に櫻の怪異を宿すところから物語が始まる。この『櫻幹に結ぶ』はその「櫻の怪異」がいかにして生まれたのかという物語。
 時は江戸の遊郭。美しくも悲しい独特の世界観が、読者を引き付けて放さない。作者様の手腕がよく現れていると感じた。この遊郭を舞台に友情、恋愛が描かれる。
 強い友情は、激しい恋心は、果たして櫻幹に結ばれた物に届くのか?
 そして友情がもたらしたもう一つの物語とは?
 いくら言葉を尽くしても足りないくらいに素晴らしい作品です。
 是非本編もご覧いただき、この物語の深さに浸ってみて下さい。
 絶対、お勧めです!